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執筆者: 高金 明典
胆汁,膵液などの胃内逆流や胃酸分泌低下などにより残胃に炎症をおこした状態である.
吻合部付近を中心に残胃粘膜の発赤,浮腫を認め,腸上皮化生による萎縮性胃炎を示すことも多い.病理組織検査では炎症細胞浸潤や腺窩上皮過形成,腺管の嚢胞上拡張などが特徴である.
上腹部不快感や鈍痛,食欲不振,嘔気などを訴えることが多い.圧痛をともなうことは少ない.逆流性食道炎を併発する場合もある.
内視鏡検査にて残胃に発赤,浮腫,粘膜萎縮などを認める.
内視鏡検査によりほぼ確診となるが,症状と内視鏡所見に乖離がある場合などは24時間pHモニタリングなどを診断の補助として用いる.
粘膜保護薬,制酸薬,消化管運動機能改善薬などが投与される場合が多い.
Billroth-II法は残胃炎の発生率が高いためできるだけ選択しない.残胃- Roux-en Y再建は残胃炎の発生頻度を減少させる.また,幽門保存胃切除はBillroth-I法と比べて残胃炎の発生が少ない.
1) 幕内雅敏 監修,荒井邦佳 編集:Knack & Pitfalls 胃外科の要点と盲点 第2版,文光堂,東京,2009年
2) 武藤徹一郎・幕内雅敏 監修:新臨床外科学 第4版,医学書院,東京,2006年
3) 東口髙志 編:NSTハンドブック 疾患・病態別の栄養管理,医薬ジャーナル社,大阪,2008年
4) 久保田哲朗・大村健二 編集:消化器癌化学療法,南山堂,東京,2009年
5) 胃癌術後評価を考えるワーキンググループ・胃外科・術後障害研究会 編集:胃癌術式と胃術後障害 そのコンセンサスの現状と解説,ヴァン メディカル,東京,2009年
1) 高瀬浩造・阿部俊子 編集:エビデンスに基づくクリニカルパス,医学書院,東京,2004年
2) 内富庸介・藤森麻衣子 編集:がん医療におけるコミュニケーション・スキル,医学書院,東京,2007年
3) Jurgen Thorwald 著,小川道雄 訳:外科医の世紀 近代医学のあけぼの,へるす出版,東京,2007年
4) 財団法人先端医療振興財団・臨床研究情報センター 監修:患者・家族のためのがん緩和ケアマニュアル,日経メディカル開発,東京,2009年
5) 竹末芳生 編集:手術部位感染(SSI)対策の実践,医薬ジャ-ナル社,大阪,2005年
1) 上西紀夫 編集:食道・胃外科標準手術―操作のコツとトラブルシューティング (Digestive Surgery NOW),メジカルビュー社 2008
2) 主婦の友社 編集、池上保子・羽生富士夫・喜多村陽一 監修:胃を切った人の食事―おいしく食べて治す 消化器をいたわるレシピ200 (おいしく食べて治す),主婦の友社 2003
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