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脳室周囲白質軟化症 - MyMed 医療電子教科書

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最終更新日:2011.01.26

脳室周囲白質軟化症(のうしつしゅういはくしつなんかしょう)

Periventricular leukomalacia

執筆者: 佐藤 紀子

概要

 脳室周囲白質軟化症(PVL)とは、早産児(主として在胎32週以下)の脳室周囲の白質に起こる虚血性脳病変である。

 1962年にBanker,Larrocheは、主として未熟児の脳室周囲に壊死を主体とした病変を見いだし、脳室周囲白質軟化症と名付けた。そして、この病変と脳性麻痺(CP)との関連を示唆した。1980年代からは、頭部超音波検査により、出生後、比較的早期からPVLの診断がなされるようになった。また、同時に、新生児集中治療室(NICU)の整備など、新生児医療の発展にともない、多くの早産児が救命されるようになったことから、後障害に関連する大きな要因の一つとして注目されるようになった。

病態生理

 PVLの好発部位である脳室周囲の白質は、脳表面から脳室に向かう動脈と、脳室周囲から深部白質に向かう動脈の灌流境界領域にあたる。早産児では、脳室側からの血管の発達が遅れており、グリア形成も未熟であるため、脳血流が減少すると、容易に虚血性の組織壊死がおこると考えられている。このPVLの好発部位は大脳の運動領野からの錐体路系にあたるため、CPの原因となる。特に脳室の近くには下肢にいく神経繊維が通っているため、この部位の障害により、PVLでは、下肢の痙性麻痺が多い。

 危険因子としては、出生前から、出生後までの何らかの時期に、未熟な脳への血流の低下をきたすような事象が挙げられる。出生前因子として、双胎(一卵性)での双胎間輸血症候群、胎内発育遅延児(IUGR)、胎児仮死、前置胎盤などがある。出生時の因子では、新生児仮死、緊急帝王切開を要する母体出血などがある。出生後の因子では、徐脈を伴う無呼吸発作、敗血症、低炭酸ガス血症、動脈管開存症、気胸などがある。なお、多胎児は単胎児の2-3倍のリスクがあり、特に周生期に循環動態が不安定になりやすいためと考えられている。さらに、最近では、前期破水や羊膜絨毛膜炎のある例に多いことから、感染とそれに伴うサイトカインの影響が、発症に関与しているのではないかと考えられている。

臨床症状

 PVLに特徴的な臨床症状はない。PVLの原因となる仮死やショックなどに関連する症状が発症時の臨床所見となる。長期にわたる無呼吸発作が続く場合は、頭部超音波検査の所見とあわせて、PVLを疑う。出生後の臨床経過が比較的軽症であってもPVLを発症するものがあり、リスクの高い症例では、経時的な頭部超音波検査が必要である。

診断

 画像診断を用いる。死亡例では、病理診断による。

 新生児期には頭部超音波検査が有用である。NICU入院中に、ベッドサイドで経時的に検査ができる。虚血性変化が起きてから約2週間で嚢胞形成が認められる。ただし、超音波検査で診断できないものが40%程度ある。

 頭部超音波検査での初期の所見としては、脳室周囲高エコー輝度(PVE)がある。PVE出現の1-3週間後に、多くは多発性の嚢胞形成を認め、嚢胞性PVL(cystic PVL)と診断される。ただし、明らかな嚢胞を認めない場合もある。

 新生児期以降には、頭部CT,MRIが用いられる。MRIでは、超音波検査で診断できないPVLの診断が可能であるが、検査室への移動や検査中の全身管理など、NICU入院児にはむずかしい面が多く、新生児期の適応は限られる。したがって、主に新生児期以降、状態が安定してから、超音波検査で診断されたものの経過観察と、診断されなかったがリスクの高いものについての検査に用いられる。CTは、新生児の脳の虚血性変化や小さな嚢胞を捕捉する上でMRIに劣り、用いるならCT/MRIの併用がすすめられる。

 発症頻度は、本邦NICUでの33週未満の児に関する調査によると、超音波検査では、約5%、CT/MRIでは、8-9%にのぼっている。

治療・予後

 診断時には、虚血性病変が起きたあとであり、これを修復する有効な治療法はない。

 両側性の嚢胞性PVLでは、多くがCPに至る。片側のみの嚢胞形成では、半数がCPになる。入院中からリハビリテーションを実施する場合もあるが、NICU入院中には神経学的な異常が明らかでない場合も多く、退院後の健診を続ける中で、症状に応じてリハビリテーション担当者と連携をとりながら対応していく。病名、予後については、可能な支援体制も含めて、時間をかけて説明する。病態についての理解を深め、リハビリテーションや療育に向けて、取り組めるよう、早期からの適切な情報提供や、発達健診の際に理学療法士による介入などを考慮する。

予防

 予防策は、この疾患が早産による未熟性に起因することから、早産を避けることに尽きる。また、出生前、出生後を通じて、脳血流の低下をきたさぬよう血圧の維持に留意する。

参考文献

1) 仁志田博司:新生児学入門第3版,医学書院,東京,2004

2) 新生児医療連絡会編:NICUマニュアル第4版,金原出版, 東京, 2007

3) 厚生労働科学研究「周産期ネットワーク:フォローアップ研究」班:ハイリスク児のフォローアップマニュアル,メディカルビュー社, 東京, 2007

4) 藤本伸治、戸刈創:脳室周囲白質軟化症(PVL)周産期医学,36:590-591,2006

5) Baker BQ, Larroche JC : Periventricular leukomalacia of infancy, Arch Neurol,17:386-410,1962

6) Volpe JJ: Cerebral white matter injury of the premature infant – more common than you think. Pediatrics,176-180, 2003

(MyMedより)推薦図書

1) 田村正徳 監修:日本版救急蘇生ガイドラインに基づく新生児蘇生法テキスト,メジカルビュー社 2007

2) 水野克己 編さん:Q&Aでまなぶ 新生児必須知識,メディカ出版 2009
 

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