歯牙腫 - MyMed 医療電子教科書

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最終更新日:2010.11.12

歯牙腫(しがしゅ)

odontoma

執筆者: 坂下 英明

概要

 歯を形成する硬組織(すなわちエナメル質、象牙質、セメント質)の一部または全部のものが増殖してできる混合性の良性歯原性腫瘍である。エナメル上皮腫とともに、歯原性腫瘍の代表格である。

病因

 過誤腫であり、真性の腫瘍よりは歯胚の形成異常による組織奇形に近いとされる。慢性外傷のような機械的刺激はその原因となるとも言われるが、明確ではなく原因不明である。

病態生理


臨床症状

 顎骨内に埋伏し、無痛性できわめて緩慢に増大する。増大するに従って周囲の歯を圧迫し、歯根の吸収や歯列不正を起こすことがある。比較的大きなものは、その部分の顎骨表面が膨隆するが、鶏卵大以上になることはまれである。
 歯列中、腫瘍発生に関与した歯は欠損するが、過剰歯の場合はその限りではない。まれに顎骨内の神経を圧迫して神経痛様疼痛あるいは神経麻痺の原因となる。
 エックス線により偶然発生されることも多い。
 10-20歳代に多く、複雑性歯牙腫は下顎大臼歯部に、集合性歯牙腫は一定ではなく、上顎前歯部または下顎大臼歯部に多いとされる。

検査成績

 複雑性歯牙腫ではその大きさと形に一致した均一な不透過像を呈し、周囲骨とは細い線状の透過像で境される。
 集合性歯牙腫では個々の小歯牙様石灰化物に一致した小塊状の均一な不透過像の集合した像を呈し、この集合物の周囲を細い線状の透過像が取り囲む。
 病理学的には形成される硬組織の配列により複雑性歯牙腫と集合性歯牙腫に分類される。  

診断・鑑別診断

集合性‥‥X線学的に容易に可能である。
複雑性‥‥X線学的にも臨床的にも中心性骨腫との鑑別が困難なことがあり、このような場合病理学的に診断される。

治療

 腫瘍は骨との癒着がないので容易に摘出される。

予後

 良好

最近の動向

 関連した歯は可及的に保存し、摘出後の障害が大きい場合には部分切除にとどめる場合もある。

(MyMedより)推薦図書

1) I.R.H. Kramer・M. Shear・J.J. Pindborg 著、日本口腔病理学会 (翻訳):WHO歯原性腫瘍の組織学的分類,医歯薬出版 1999

2) 岡正久 著、金森勇雄 編集:歯・顎顔面検査法 (診療画像検査法),医療科学社 2002

 

免責事項

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ご自身の健康上の問題については、専門の医療機関とご相談ください。

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