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脂肪肉腫 - MyMed 医療電子教科書

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最終更新日:2010.11.30

脂肪肉腫(しぼうにくしゅ)

liposarma

執筆者: 秋山 達

概要

 その名のとおり脂肪細胞より発生したと考えられる悪性腫瘍です。転移性軟部腫瘍も含めた軟部悪性腫瘍の中で悪性線維性組織球腫についで頻度の高い腫瘍です。WHO分類では5つのタイプ(高分化型、脱分化型、粘液型、多形型、混合型)に分類されます。以前の分類では、粘液型と円形細胞型という分け方をしている場合がありますが、両者は新分類では粘液型に統一されました。混合型は極めてまれなので割愛いたします。

 好発年齢はおおむね中年以降です。タイプ別に見ますと、高分化型と脱分化型は50台をピークとした中年以降、粘液型は30~40歳台、多形型は50歳以上です。どの腫瘍も発生頻度に性差はありません。好発部位は大体四肢ならびに後腹膜腔です。タイプ別に見ますと、高分化型は大腿を中心とする四肢と後腹膜腔が多いです。脱分化型は後腹膜腔に多く、四肢がそれに続きます、粘液型は四肢の深部が多く2/3は大腿です。後腹膜腔ならびに皮下発生は非常に珍しいです。多型方は四肢が最も多く後腹膜腔ならびに体幹部がそれに続きます。肉腫は肺によく転移しますが、最近、比較的予後良好といわれる粘液型脂肪肉腫が肝臓や骨、脊椎(せきつい)など、肉腫の転移先として一般的でない臓器に転移する例があることがわかってきました。

病因

 脂肪細胞になるはずの細胞が悪性腫瘍になったと考えられています。粘液型脂肪肉腫では粘液型肉腫にしか存在しないキメラ遺伝子TLS-CHOPが見つかっており、腫瘍の原因遺伝子ではないかと考えられています。キメラ遺伝子とは二つの遺伝子の一部分同士がくっついて新たな遺伝子を作ったものです。粘液型脂肪肉腫の場合はTLSとCHOPがくっついて出来ました。腫瘍特異的キメラ遺伝子は元の遺伝子とは異なる性質を持っており、腫瘍を作り出す原因となっている可能性が指摘されています。しかしながら、なぜこの遺伝子が腫瘍を作るのかについては明らかになっておりません。また、外傷や食事、喫煙などの他の要素との関連についても明らかにはなっていません。

臨床症状

 すべてのタイプにおいて、症状は、大きくなり続ける無痛の腫瘤を触れることだけです。
悪性であることと、疼痛や熱感を伴うこととは関係ありません。

診断・鑑別診断

 軟部肉腫を画像ならびに外観や触診などの臨床所見のみから診断することは困難です。
高分化型脂肪肉腫では脂肪腫との鑑別が問題になります。高分化型脂肪肉腫と脂肪腫の鑑別診断は、腫瘍内の隔壁構造をMRIで調べることである程度できますが、完全に行うことは困難です。粘液型ではMRIで診断できる場合がありますが、悪性繊維性組織球腫との鑑別が困難です。

 いずれのタイプも、画像検査を行った上で切開もしくは切除生検術を行います。画像検査は単純レントゲン、CT(コンピューター断層撮影)、MRI(核磁気共鳴画像)を行います。これらの画像検査は、手術方法の決定や化学療法の効果判定のために必須です。PET-CTを行って局所ならびに全身の評価をする場合もあります。血管造影を行う施設もありますが、当科ではMRIをはじめとする他の画像検査技術が発達したため行っておりません。以上の検査を行った上で、病巣部から診断を確定するために切開生検術を行います。切開生検術ではなく、外来で針生検術を行うこともあります。高分化型脂肪肉腫が疑われる場合は切除生検術を行います。
 いずれの方法を行うかは腫瘍の局在ならびに画像所見などから決定されます。

 これらの腫瘍の診断には専門的な知識と経験が必要なので骨軟部腫瘍を専門に扱っている病院で診断されることをお勧めいたします。

治療

 軟部肉腫治療の原則は手術(治癒的広範切除術)を行うことです。高分化型脂肪肉腫については、腫瘍を辺縁切除(腫瘍のみを切除する方法)することのみで経過を見る施設が多いようです。当院でも多くの症例で辺縁切除に近い切除を行っております。この場合、入院期間は多くの場合1~2週間の間になります。機能的損失は少ない場合が多いです。脂肪肉腫全体の症例数が少ないため化学療法の効果についてはっきりとしたエビデンスはありませんが高分化型脂肪肉腫以外のタイプに対しては行う施設が多いようです。場合により放射線療法を行います。高分化型脂肪肉腫の治療は辺縁切除術のみで経過観察、それ以外の型については、広範切除術と化学療法を組み合わせて治療することが多いです。手術ならびに化学療法、放射線療法については悪性線維性組織球腫の項を参照ください。同じ考え方、同じ方法で行っています。

予後

 高分化型脂肪肉腫が最も生命予後が良好で5年生存率は100%、粘液型は高悪性度のものが5年生存率30%弱、低悪性度のものが75%、脱分化型の5年生存率は約70%、多形型は全体生存率50%と報告されています。

 先に述べましたが、最も転移しやすい場所はどの型でも肺です。そのため、生命予後を決めるのは肺転移巣である場合が多いです。

*脂肪腫と脂肪肉腫の名前は「肉」一文字しか違いませんが、この二つは大きく違うものです。脂肪腫は良性腫瘍であり、脂肪肉腫は悪性腫瘍であるということです。脂肪腫についてはこちらの項をご覧ください。

(MyMedより)推薦図書

1) 多田 光宏 著:がんの仕組みを読み解く がんにも個性があった [サイエンス・アイ新書],ソフトバンク クリエイティブ 2007

2) 日本整形外科学会診療ガイドライン委員会・軟部腫瘍診断ガイドライン策定委員会 編集:軟部腫瘍診断ガイドライン,南江堂 2005  

3) 森岡秀夫 編さん, 戸山芳昭・大谷俊郎 監修:骨・軟部腫瘍および骨系統・代謝性疾患 (整形外科専門医になるための診療スタンダード 4,羊土社 2009

4) 岩本幸英 編集:骨・軟部腫瘍外科の要点と盲点 (整形外科Knack & Pitfalls),文光堂 2005

5) 中村利孝・内田淳正・松野丈夫 編集, 国分正一, 鳥巣岳彦 監修:標準整形外科学 (STANDARD TEXTBOOK),医学書院 第10版版 2008

6) 越智隆弘・菊地臣一 編集:骨・軟部腫瘍 (NEW MOOK整形外科),金原出版 2005

免責事項

情報の正確性には最善の注意を払っておりますが、内容により生じた損失、損害についてMyMedおよび執筆者はいっさいの責任を負わないものとします。
ご自身の健康上の問題については、専門の医療機関とご相談ください。

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