悪性線維性組織球腫(骨) - MyMed 医療電子教科書

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最終更新日:2010.11.02

悪性線維性組織球腫(骨)(あくせいせんいせいそしききゅうしゅ(こつ))

malignant fibrous histiocytoma of bone (MFH of bone)

執筆者: 秋山 達

概要

 病理学的には、「花筵状パターンを示す線維芽細胞ならびに多形細胞よりなる悪性新生物」と定義されています。このように書かれてもよくわからないと思います。骨を作らない骨肉腫と考えていただければよいと思います。本項では骨肉腫と違う点を主に書いていきます。骨肉腫の項も参照しながら読んでいただければと思います。
 骨悪性線維性組織球腫は男性に多いのは骨肉腫と同じです。しかし、発症年齢が10~70歳代までと非常に広い年代に発生いたします。

病因

 はっきりとした原因はわかっていません。骨悪性線維性組織球腫の特徴は、骨肉腫を含むほかの肉腫に比べ、他の病気に続いて発生する、二次発生例が非常に多いことです。全体の約28%を占めると報告されています。先行病変は、二次性骨肉腫の先行病変としても有名なパジェット病のほかに、骨壊死や、放射線照射を伴う骨内外の腫瘍治療などが上げられています。

臨床症状

臨床症状ならびに診断

 骨肉腫にほぼ同じです。ただし、画像上腫瘍は骨を作りません。

治療

 骨肉腫に同じです。ただし、化学療法のプロトコールが骨肉腫用のもので行う施設もあれば、軟部肉腫用のプロトコールで行う施設もあります。当院では個々の症例に応じて決定いたします。

予後

 高率に肺転移が発生し非常に予後が悪いとされており、5年生存率は大体50%と報告されています。骨肉腫よりも5年生存率は20%以上落ちます。しかし、新しい、強力な化学療法の使い方が出現したり、以前なら手術できないような場所に発生した腫瘍でも、重粒子線という腫瘍を治癒させうる能力を持つ新しい放射線治療法が出現したりして、予後は改善されてきている印象があります。

(MyMedより)推薦図書

1) 森岡秀夫 編さん、戸山芳昭・大谷俊郎 監修:骨・軟部腫瘍および骨系統・代謝性疾患 (整形外科専門医になるための診療スタンダード 4),羊土社 2009

2) 日本整形外科学会骨・軟部腫瘍委員会:整形外科・病理悪性軟部腫瘍取扱い規約,金原出版 2002

3) 岩本幸英 編集:骨・軟部腫瘍外科の要点と盲点 (整形外科Knack & Pitfalls),文光堂 2005
 

免責事項

情報の正確性には最善の注意を払っておりますが、内容により生じた損失、損害についてMyMedおよび執筆者はいっさいの責任を負わないものとします。
ご自身の健康上の問題については、専門の医療機関とご相談ください。

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